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パート・ド・ヴェールでつくる葉っぱのお皿
紫陽花の葉を型取りして、葉っぱのお皿をつくります。紫陽花の葉は、かたちと、厚みが耐火石膏で型取りするのに、扱いやすいのです。
かたちの良さそうな葉を選んでみました。
葉の裏側に、出来上がった時の、ガラスの厚み分の粘土を貼り付けます。
ガラス粉を充填する入口と、出来上がった時に底になる部分の粘土を、平に削っておきます。
裏返して、ガラス板の上に固定します。
耐火石膏を流し込むため、塩ビ版で囲います。
耐火石膏を、葉の縁より少し高く流し込みます。葉の上に石膏がかぶっても、硬化後に剥がれます。
塩ビ板を外して、葉の周りの石膏を、葉の縁と同じ高さまで削ります。
中型を取るための、型合わせの切り込みを、四か所入れます。
型合わせの面に、離型剤を塗り、塩ビ板で周りを囲います。
型合わせの面より、20ミリ程度の高さまで耐火石膏を流し込みます。
上下の石膏型を外した状態です(左上)。葉とガラスの厚み分の粘土を外したところです(右上)。
ガラスの流し口(土管)を、石膏型の底の開口部の大きさに合わせて作ります。
石膏型を組んでみた状態です(左上)。ステンレス製の針金でループを二つ付けて締め、三つの石膏型を固定します。
焼成する時に、熱で針金が緩むのを少なくするために、針金の部分に耐火石膏をかけておきます。
色ガラス粉を石膏型に詰め(左上)、電気炉で焼成します。
焼成が終わり、電気炉から出した状態です(左上)。中型を外したところです(右上)。
石膏型を全て外したところです。
石膏の汚れを水洗いした状態です。
ガラスの流し口(土管)に残った余分な部分を切断機で切り落とします。
切断が終わったところです。
平面研磨機で切断した底の部分を平に研磨します。
表面全体を磨いて仕上げます。
終了
パート・ド・ヴェール 花型ランプ & 花器 シリコン原型で作る
油土で作った原型を、シリコン型にすれば、同じ作品が、複数製作可能になります。花型の部分と、葉の台になる部分とを、二つに分割して製作します。花と台になる葉を分割しているのは、ランプの電球を交換しやすくするためと、ガラスの色を明確に分けたかったからです。
油土でランプの部分を作り、石膏で型取りし、その型にシリコンを流し込み、シリコン原型を作ります。
葉の台になる部分は、ランプのシリコン原型を使って、油土で成型したのち、石膏で型取りします。
ランプと台の、シリコン原型を組み合わせたところです。
複数の鋳型を取る場合、粘土でシリコン原型を型込めするより、石膏で込め型(上左の画像)を作った方が、作業がしやすくなります。
石膏の込め型に、離型剤を塗り、シリコン原型をはめ込んで、原型の上下にガラス板をあててゴムバンドで固定します。
シリコン原型の上に、耐火石膏を流しかけて、外型の片側を作ります。
耐火石膏型を外したところです。型合わせの切り込み溝を、抜け勾配に気をつけて、作ります。この後、型の合わせ目に離型剤を塗り、シリコン原型をはめ込み、上下にガラス板をあてて、ゴムバンドで固定して、耐火石膏を流しかけます。外型が出来たらガラスの厚みの粘土板(5ミリ)を貼って型を合わせて、中型を作ります。
粘土を外し、中型を修正し、片方の外型を組んだ状態(上左)、両方とも組んだ状態(上右)です。
台になる部分も、石膏で込め型を作ります。
台の部分にも、耐火石膏の中型が必要です。
台の込め型にシリコン原型と中型をはめ込んで、型の合わせ目に離型剤を塗り、型の上下にガラス板をあててゴムバンドで固定し、耐火石膏を流しかけます。
外型を外して修正、片方の外型(上中の画像)を組んだところです。
鋳型が出来上がったら、ランプ、台の底の大きさに合わせて、ガラスの流し口(通称 土管)を作り、ステンレス製の針金で全体の型を組んで固定し、熱で針金が緩むので、針金の上に耐火石膏を流しかけます。その後は、ガラス粉を詰めて、焼成の工程にはいります。
左側はランプとして製作したものです。右側は底を抜かずに花器として製作したものです。
台の部分、左側は光源を組み込んだもの、右側は台だけのものです。ランプになる部分は、この上にのせるかたちになります。
上の二段の画像の左側が底を抜いたもの、右側が底のあるものです。ランプの型の中型の、底にあたる部分を10ミリ程度削って底の厚みをつくります。
終了
マリア古典模写パネル(受胎告知部分)をつくる。講習会課題
絵付けステンドグラスの講習会課題として製作したパネルです。
写真資料から製作する部分を選びます。
絵付け用の下絵を作ります。
陰影の部分を加えて描きます。
絵付け用下絵からガラスのカット線をトレーシングペーパーに写し取ります。
型紙用紙にカーボン紙をはさんで写します。
型紙をカットします。
この後、ガラスカット、酢溶きグリザイユで線描き、一回目の焼成、水溶きグリザイユで陰影付けの後、裏返して、水溶きの古び用のグリザイユで、古びをつけ、二回目の焼成をしたあと、鉛桟で組み立て、半田付け、パテ詰めして完成です。
ミュシャの「桜草」と「羽根」に、ジャン・クーザン をいれる。
ミュシャの原画の絵付けステンドグラス、顔と腕の部分に、ジャン・クーザンをいれ焼成します。
多少薄目ではありますが、良い感じに発色していると思います。この後、シルバーステイン、エマイユをくわえて焼成して、絵付けは完了します。
次の作品の、顔と手の部分にも、ジャン・クーザンを使っています。原画の顔と手が、かなり濃い感じでしたので、濃い目にジャン・クーザンをいれています。